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万葉集 巻八 1552

夕月夜心もしのに白露の置くこの庭に蟋蟀鳴くも

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(夕月の照る夜、心もしなえるように白露の置くこの庭で、
 蟋蟀が鳴くことよ。)

以前、『万葉集』中には、
"蟋蟀"という語を詠み込んでいる歌が7首あることを記した。

ここまで、連続して取り上げてきたのだが、
最後の1首がこの歌。

7首を見比べて、
気がつくことはあるだろうか。

一つに、収録されている巻が異なるという点がある。

今までの6首が、
巻十に収められているのに対し、
今回の歌だけは、巻八に収められている。

万葉集は巻一から巻二十までの、
二十巻構成。

巻毎に、特色があり、
巻八と巻十は、四季の歌が春から順に収められている。

歌の表現を見比べても、
いろんな発見・問いが浮かんでくる。






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ゆふづくよ こころもしのに
しらつゆの おくこのにはに こほろぎなくも
by hapipi_hapipi | 2006-09-26 08:25 | 音景色=本文=
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