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万葉集 巻十五 3782

雨隠り物思ふ時にほととぎすわが住む里に来鳴き響もす

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(雨隠りをし、物思いに耽っている時、
 ほととぎすは私が住んでいる里にやって来て鳴き声を響かせる。)

中臣朝臣宅守から狭野茅上娘子への贈答歌の一つ。

この歌が収録されている巻十五は、
前半が天平八(736)年の遣新羅使歌、
後半は、天平十一(739)年頃、
越前に配流された中臣朝臣宅守と狭野茅上娘子との贈答歌
という構成をとっている。

「雨隠り(あまごもり)」は、
雨が降って、家に隠ること。雨に降り込められること。

古代では、雨が降ったら、
外出してはいけないと考えていたようだ。

「雨障み(あまつつみ)」という言葉もある。

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雨は苦手だ。

学部時代は、
雨が降ると、「雨障み」と理由付けして、よく休んでいた。
今でも休みたくなる。

休日に雨が降った場合、
外出するのは、本当に重要な用事のときだけで、
基本は家にいることに慣れて育ったため、
(両親の出不精さに疑問を感じることなく育ったため…)
あるとき、雨の日に、"えいやっ"と気合を入れて出かけて、
意外と人が多いことにびっくりした覚えがある。

すっきりしない天気が続いている。

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写真提供:Yoko

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(万葉集 巻十五 3782)
あまごもり ものもふときに
ほととぎす わがすむさとに きなきとよもす
by hapipi_hapipi | 2007-07-03 20:29 | 音景色=本文=
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