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万葉集 巻十四 3441

ま遠くの雲居に見ゆる妹が家にいつか到らむ歩め吾が駒

***

(遥か遠く、雲の彼方に見える恋人の家に、早くたどり着こう。 進め、私の馬よ。)

あと少し。
もうすぐ会える。

前進あるのみ!!

***

この歌は、作者の記録が残されていない。
人麿歌集の中の一首だが、人麿の作というわけではない。

人麿歌集に収録されていることとも関係するが、
流伝歌(現代でいうところの流行歌)の一首で、
類似の歌も多く、広く歌われた歌。

この歌が収録されている巻十四は、東歌が収録されている。
都の歌ではなく、東国の人たちの歌。
東国というのは、
現代の、静岡県・長野県よりも東側の地域のこと。
関東だけでなく、東北地方まで含んで、東国。

東歌は、
上総国の歌・下総国の歌、信濃国の歌、伊豆国の歌・・・というように、
国ごとに分類されているが、
その中でも、この歌は、
「どこの国の歌か分からない歌」とカテゴライズされている。
by hapipi_hapipi | 2006-03-16 22:36 | 恋=本文=
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