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来むといふも来ぬ時あるを来じといふを来むとは待たじ来じといふものを
*** (来ると言ったって来ない時があるのに、 来られないと言っているのを来るだろうとは待ちはしない。来られないと言うのだから。) こむ。こぬ。こじ。 待つと期待をしてしまう。 待たないでいると、来なくてもショックが小さくて済むし、 来たときの喜びが大きくなる。 分かっているけど、つい気になって待ってしまう。 ▲
by hapipi_hapipi
| 2005-05-24 20:55
| 恋=本文=
霍公鳥聞けども飽かず網取りに獲りて懐けな離れず鳴くがね
*** (霍公鳥の声はいくら聞いても飽きないので、 いつでも鳴き声が聞けるように網で捕まえてきてなつけよう) 霍公鳥の声への執着が、 網で霍公鳥を捕まえるという行動にあらわれている。 一体、いつ頃からペットとして鳥を飼うようになったのだろうか。 この時代、鷹狩のために鷹を飼うことがあったが、 それ以外の鳥はどうなのだろう。 ▲
by hapipi_hapipi
| 2005-05-24 20:42
| 音景色=本文=
木高くはかつて木植ゑじ霍公鳥来鳴き響めて恋益らしむ
*** (木を高く植えることはしないよ。(木を高く植えてしまうと)霍公鳥がやって来て 鳴き声を響かせ、恋心を助長するよ) 霍公鳥が(家の庭に)来て鳴くと、恋心が増して辛いため、 木を高く植えないと詠っている。 霍公鳥の声で恋心が増すと捉えられていたこと、 高い木には霍公鳥がやって来て鳴くものだったことが分かる歌である。 音を聞かないための対処法として、 木を高く植えないというのがおもしろい。 ▲
by hapipi_hapipi
| 2005-05-14 23:45
| 音景色=本文=
『読む者を意識する恥じらいも必要だ。告白するのが文学ではない。
文学は言葉の芸術だから、本質的に美を求めている。』 短歌往来4月号 古橋信孝「歌逍遥~意識の多様さ」より *** 私に古典の面白さを教えてくれた先生です。 とても魅力的な人です。 万葉集を素直に楽しめるようになったのは、先生のおかげです。 ▲
by hapipi_hapipi
| 2005-05-05 14:26
| 言葉
朝霧の八重山越えて霍公鳥卯の花辺から鳴きて越え来ぬ
*** (朝霧のたちこめる山々を越えて、霍公鳥が卯の花の咲くあたりから鳴いてやってくるよ) 景色の遠近、鳴き声の遠近を感じることができる。 もしかしたら、寝起きに、家の中、布団の中で 霍公鳥の鳴き声を聴いているのかもしれない。 段々と、霍公鳥の声が近づいてくるにしたがい、 朝が来たことを知る。 昔の人も、起きなきゃなぁと思って起きたりしたのかな。 ▲
by hapipi_hapipi
| 2005-05-04 17:39
| 音景色=本文=
霍公鳥待てど来鳴かず菖蒲草玉に貫く日をいまだ遠みか
*** (霍公鳥を待っているが来て鳴かないのは、菖蒲草を玉に貫く日がまだ遠いからなのか) もうすぐ5月5日。 今年は菖蒲湯に入らないんだろうな。 私の家では薬玉を作る習慣は無かった。 今でも、作っている家はあるのかな。 ▲
by hapipi_hapipi
| 2005-05-03 09:14
| 音景色=本文=
霍公鳥いたくな鳴きそ汝が声を五月の玉にあへ貫くまでに
*** (霍公鳥よ、たくさん鳴かないでいてくれ。おまえの声を薬玉と一緒に緒に通すまでは) 一つ前の歌(1939番歌)と同じく、 霍公鳥の鳴き声は端午の薬玉に混ぜるものだったことが分かる。 薬玉に混ぜて、緒に通すまでは、ひどく鳴くなと詠われている。 1939番歌で、初声を求めているように、 最初の音にこそ、薬玉に混ぜたくなる力があり、 音を発し続けるとともに、 音の持っている力が落ちていくと考えられていたのではないだろうか。 ▲
by hapipi_hapipi
| 2005-05-01 20:19
| 音景色=本文=
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